本の住所  2012.5

  
 「そこのボク、本は元の場所にちゃんと戻
 しておいてね。」
 男の子の(?)という顔。
「ほらここに番号が書いてあるでしょ、同じところに
  戻さないと次に借りる人が・・」と言い終わらないうちに
「ぢゃあ、おばちゃん戻しておいて!」
(カーンコーン)
 そして無情のチャイム。

  現在図書ボランティアとして、小学校の図
書室を整理する作業している。
 
 全国の図書館の本は「日本十進分類法」に
よって3ケタの番号が付けられており、それを
「本の住所」と呼んでいる。
 住所が決まっていれば、迷子になることもなく
所定の位置(家)に、本達は帰ることが出来る訳である。
 しかし、例えば同じドラえもんシリーズでも「体育」
と「歴史」は、全く違う番号が記載されているので、子
供達は混乱するらしい。
 
 今度児童が本を片手に途方に暮れていたら
おばちゃんは教えてあげよう「本には住所があるのよ・・」
 
 チャイムが鳴る前に早口でね・・。