集中治療室  2013.3

義母が100万人に1人の難病になり、先日15時間にも及ぶ大手術を行いました。

翌々日、ICU集中治療室に一人で見舞いに行く事となり、
とにかく明るく振舞おうと心に決め、服装も春っぽい清潔感漂う、
大きめのチュニックを着、
口元にも笑顔を意識し、緊張しながら訪問しました。

コートを脱ぎ、手を洗い、消毒。
マスクをし集中治療室に入ると、生死の現場で働くスタッフたちが
キビキビとした動きで、患者に処置を行っておりました。

声をかけたスタッフに名前を告げると、まさかの素敵な笑顔。
『はい、こちらですよ!※ 』

さすがプロフェッショナル!

こんな緊迫した現場でも、笑顔の余裕とは・・。

案内されたベットにはあらゆるチューブに繋がれた、
痛々しい義母が
『あ・・きょ・・う・・・・・。※』
声も絶え絶えに何かを訴えるも、聞き取れず。

『お義母さん。大丈夫ですよ!』
残念そうに、又眠る義母。(※・・)

ベットの元に担当の先生と看護婦さんが登場。
二人ともやはり、笑顔がいっぱいだ。
『何か質問ありますか?※』
・・・こんな時の質問って?でも何か言わなきゃね

『えーっと、あ、後は感染症の心配位ですかね?』
『何のですか?※』

感染症に何って・・
『あ、全くわかりません。』

『ははは!※』

笑顔や笑い声があふれるプロフェッショナルなスタッフたちに、
細かい説明を受け、何だか爽やかな気分で帰宅。

やれやれ、と手を洗い洗面台の鏡を見ると・・。

えーっ‼チュニック裏返し&後ろ前じゃん!

胸元にでかく<LL>のタグが バーン!

・・・その瞬間すべての点がつながった。

※に ( 『LL』のくせに!) を入れてみよう。

集中治療室に笑いをもたらしてきた自分がちょっと誇らしい・・と思うことにしよう。